『フューザー』はなぜ融合獣か

 

『フューザーソルジャーズ』に出てくる融合獣のことであるが、どうして融合して戦うのかというと、人間は動物であれ人であれ異性であれ同性であれ、大切な相棒が一人くらいいてもいいということである。
 アニメであれ、漫画であれ、小説であれ、主人公+相棒のパターンがよく出てくる。旅物語なら一人旅は自由であるが寂しく感じてしまい、仲間がいれば自由制限は出てしまうがその寂しさを埋め込んでくれるという存在であると伝えているような気がする。
『FS』は旅物語でなく、異星日常SFファンタジーというややこしいジャンルであるが、新しい土地に引っ越してきたばかりの主人公ジュナの寂しさを融合獣ラグドラグが埋めてくれたという感じである。控えめだが他者思いのジュナと口が悪くて意地っ張りだが実は優しいラグドラグの組み合わせなんて……と思う人もいるだろうが、私はどうしてもこの組み合わせが良かったのだ。
 友達でもなく恋人でもなく家族でもなく大切な存在――を私は伝えたかったのだと思われる。
 融合してジュナと一つになるというネタも必要だった。融合獣は1度契約した人間を強くするために、相手と一つになって悪者と戦う――と言っても(ネタばれ注意)融合獣は異星人軍の攻撃を返すために重症の兵士を使われて他の兵士の道具にされたというものだが、「人間はこの種族を道具として扱う」や「○○のために造られた生命」というのはどこにでもあるパターンだが、融合獣は元は「200年前の人間」であるため、人間らしさを持っているのだ。「憎しみや怒りといった嫌な感情もあれば、気遣いや心配といった感情もあって結局人間と変わらない」という主題を使っていたことに書き上げたことに気づいた。
 人間だって「外見が少し違っても心までは他者と同じ部分がある」のだから。
 融合獣と融合した人間は心までは変わらないのだ。